茅ヶ崎市在住渡辺様(仮名)の自己破産(管財事件)


依頼者 渡辺様(仮名) 50代女性 神奈川県茅ヶ崎市在住

職業 介護士


<依頼内容>

破産手続開始・免責許可申立書類作成(管財事件)


<渡辺様(仮名)の債務の内容>

借入について

A社(銀行の保証会社)に対する連帯保証債務、約650万円

B社はクレジットカード会社のショッピング約2万円

C社はクレジットカード会社のショッピング約3万円

合計約655万円

親族や知人からの借り入れはありませんでした。


<これまでの経緯>

15年前、元夫が自営業をしていて、銀行から事業資金を借り入れることになり、妻である渡辺様(仮名)が連帯保証人になりました。その当時は元夫の仕事は順調でしたので、返済は問題なくできると思っていたそうです。


12年前から、元夫が病気になり、仕事を休んで寝込むことが多くなったそうです。


11年前、元夫の病気が悪化し、全く仕事ができなくなりました。元夫は廃業し、渡辺様(仮名)に暴言を吐くようになったため、離婚したそうです。元夫が返済を継続すると言っていましたので、まさか自分に請求がくるとは考えていなかったそうです。


10年前、銀行から元夫が返済を延滞しているとの連絡があり、渡辺様(仮名)に請求がくるようになりました。元夫が返済していなかったため、利息が増えてしまっていました。今後は、自分で毎月3万円ずつ保証会社に返済することにしたそうです。


5年前から、日用品の購入やETCカードを使うために、クレジットカードを持つようになりました。ただ、渡辺様(仮名)はもともと借金が嫌いなので、利用するとしても月数万円程度で全て一括払いにしていたそうです。


10年間、保証会社に、毎月3万円ずつ返済を継続してきましたが、利息や損害金が増えてしまい、なかなか減りませんでした。元夫は、昨年弁護士に破産申立の手続きを依頼したとのことでした。


返済について保証会社に相談したところ、「一括で返済してくれるのであれば、300万円でいいです。」と言われましたが、とても払える金額ではなく、全額返済は不可能だと思ったそうです。


また、来年には60才になり定年となり、今後は仕事をしても給料が減ることが予想されますので、これ以上毎月3万円の返済を継続することはむずかしいとのことです。


そこで、子供達と相談した結果、やむを得ず自己破産申し立てをすることにしたそうです。


<当事務所にご相談、ご依頼いただいたきっかけ>

離婚してから男性に対して恐怖心があったので、女性司法書士を探していたそうです。

たまたま、インターネットで当事務所のホームページを見てくださり、お問い合わせ下さったとのことでした。


<依頼の経過>

平成26年9月 当事務所にご相談で来所、破産申立書類作成を受託することになりました。

預金が80万円位ありましたので、管財事件になる可能性が高い旨を説明し、了解いただきました。

また、申立に必要な書類をご準備いただくようお願いしました。


平成26年10月 債権調査完了

予定通り、自己破産申立の書類作成を進めるということを確認しました。

必要書類をご準備いただきましたが、一部不足していたので、不足しているものを用意していただくよう依頼しました。


平成26年11月 横浜地方裁判所に破産申立

当事務所で裁判所に破産手続開始・免責許可申立書類を提出しました。やはり預金残高が多いとのことで、管財事件となりました。


平成26年12月 手続開始決定が出され、破産管財人が選任されました。

渡辺様(仮名)には管財人弁護士の事務所に面談に行っていただきました(管財人によって、司法書士の同席が求められる場合と、そうでない場合がります。今回は司法書士の同席は不要とのことでした)。


平成27年1月 財産状況報告集会、免責審尋等のため、渡辺様(仮名)には、裁判所に行っていただきました。今後は計算報告の終了と免責許可が出るのを待つのみとなりました。


平成27年3月 計算報告が終わり、破産手続きが終結し、免責許可決定が出されて手続きが終了しました。


<ご依頼を振り返って>

渡辺様(仮名)の債務のほぼ全ては、連帯保証人になったための連帯保証債務でした。

もともと渡辺様(仮名)は借金が嫌いで、クレジットカードはすべて一回払いにしていたそうです。


自分で借りたお金ではないのですが、返済しても遅延損害金が多くなかなか減らないため、破産手続を決意されたそうです。


先日無事に免責決定が出まして、渡辺様(仮名)からは「長い間お世話になりました。私が思っていることや言いたいことの事情を本当に理解して下さって書類を書いてくださり、ありがとうございました。」とのメッセージをいただきました。


今後は返済に悩まされることはありませんので、破産申立という手続きを選択して本当に良かったと思います。